私は日本株をかなり多く保有しています。
今回あらためて数えてみると、日本の個別株だけで62銘柄ありました。
なお、この62銘柄には米国株、東証上場ETF、投資信託は含めていません。それらを合わせると、投資先はさらに多くなります。
「さすがに持ちすぎでは?」と思う方もいるかもしれません。私自身、最初から62銘柄まで増やそうと考えていたわけではありません。
長期保有を基本に、良いと思った企業を少しずつ買い、簡単には売らずに保有を続けてきた結果、いつの間にかここまで増えていました。
そこで今回は、保有している日本株について、2026年8月14日時点の配当予想を一つずつ確認しました。
その結果、62銘柄のうち44銘柄が、会社予想ベースで今期増配予定となっていました。
保有日本株62銘柄のうち44銘柄が増配予定
今回は原則として、「各社の今期年間配当予想が、前期の年間配当実績を上回っているか」を基準にしました。
今回の集計条件
・今期予想が前期実績を上回れば「増配予定」
・年間配当予想が公表されていない場合は「未定」
・株式分割などで単純比較できない銘柄は別枠
・米国株、ETF、投資信託は集計対象外
44銘柄を62銘柄で割ると約71%です。つまり、保有日本株の約7割が増配予定という結果になりました。
自分でも集計するまでは、ここまで多いとは思っていませんでした。
今回の約71%は、保有株数や投資金額を反映した数字ではありません。10株だけ保有している銘柄の増配も、保有金額の大きな銘柄の増配も、それぞれ1銘柄として数えています。
そのため、「44銘柄が増配予定=実際の受取配当金も約7割増える」という意味ではありません。
増配予定だった44銘柄
現時点で増配予定と判断した44銘柄を、大まかな業種ごとに分けました。
INPEX、ヒューリック、東急不動産ホールディングス、旭化成、信越化学工業、積水化学工業、岡部、オービス、日本エスコン
日本特殊陶業、ジーテクト、ソニーグループ、山一電機、トヨタ自動車、ヤマハ発動機、SPK、マニー、シチズン時計、モリト
アルトナー、ALSOK、日本駐車場開発、RIZAPグループ、MonotaRO、セブン&アイ・ホールディングス、クリエイト・レストランツ・ホールディングス、サイバーリンクス、セグエグループ、USS、楽待、丸紅、三菱商事、稲畑産業、商船三井
しずおかフィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、オリックス、日本取引所グループ、MS&ADインシュアランスグループホールディングス、第一生命ホールディングス、イー・ギャランティ、NTT、KDDI、ソフトバンク
資源、商社、金融、通信、製造業、不動産、サービスなど、増配予定の企業は幅広い業種に分かれています。
配当利回りの高さだけを基準に集めたのではなく、利益成長や増配傾向も確認しながら保有してきたことが、今回の結果につながった面もあると思います。
据え置きでも「悪い株」とは限らない
ニッスイ、鹿島建設、ラクト・ジャパン、ソフトクリエイトホールディングス、王子ホールディングス、レゾナック・ホールディングス、ENEOSホールディングス、日本製鉄、鈴茂器工、本田技研工業、VTホールディングス、キヤノン、フジ住宅、日本航空、ヤマダホールディングス
私は「今年増配しなかった=悪い企業」とは考えていません。
前年まで増配してきた結果、すでに高い配当水準になっている企業もあります。景気敏感株では利益が毎年一定ではないため、無理に増配するより財務とのバランスを取る方がよい場合もあります。
1年だけの配当額ではなく、5年、10年という単位で利益と配当がどちらの方向へ向かっているかを見ることが大切だと思っています。
SBIホールディングスと野村HDは年間配当予想が未定
SBIホールディングス、野村ホールディングス
SBIホールディングスは中間配当予想30円を公表していますが、期末配当と年間配当合計は未定です。
野村ホールディングスも年間配当予想を公表していないため、今回は増配・据え置きの集計から分けました。
金融会社では、市場環境や業績を確認してから期末配当を決定する企業もあります。「未定=減配」という意味ではありません。
イオンは株式分割のため単純比較しにくい
イオンは2025年9月1日付で、普通株式1株を3株に分割しています。
2026年2月期の年間配当実績は、分割前の中間配当20円と分割後の期末配当7円を合わせた27円です。
ただし、株式分割を考慮しない基準では年間41円に相当します。2027年2月期の年間配当予想15円も、分割前の基準では45円に相当します。
分割調整後では実質増配ですが、表面上の27円と15円だけでは正しく比較できないため、今回は別枠にしました。
同じ増配でも内容はそれぞれ違う
今回は44銘柄を「増配予定」としてまとめましたが、すべてを同じ評価にしているわけではありません。
・利益成長に伴う通常の増配
・累進配当方針に基づく増配
・復配した後の増配
・特別配当や記念配当を含む増配
・株式分割調整後で見た実質増配
・資源価格や海運市況などに左右される増配
利益が伸びていないのに配当性向だけを引き上げた増配は、いつまでも続くとは限りません。
私が特に評価したいのは、利益成長と配当成長が一緒に続いている企業です。
印象に残った増配銘柄
INPEX
INPEXは、2025年12月期の年間配当100円に対し、2026年12月期は112円を予定しています。
高配当に加えて増配が続くことは、長期保有する側にとってありがたいことです。累進配当を掲げている点にも安心感があります。
一方で、業績は原油・天然ガス価格や為替の影響を受けます。累進配当方針があっても、配当だけを見て安心できる企業ではないと考えています。
三菱商事・丸紅
総合商社は、私の保有株の中でも利益成長と株主還元の両方を実感しやすかった銘柄です。
株価が上がった後から見ると「今は少し高いな」と感じることもあります。それでも、安い時期に買った株を株価上昇だけで売らず、利益と配当が成長する限り保有するという考え方は、商社株を通して学びました。
三菱UFJフィナンシャル・グループ
三菱UFJも、ここ数年で配当の伸びが目立つ銘柄になりました。
国内金利の上昇は銀行の利ざや改善につながる可能性がある一方、債券評価損や景気悪化時の与信費用などには注意が必要です。
それでも、以前の銀行株にあった「高配当だが株価や利益はあまり成長しない」という印象からは、かなり変化したと感じています。
NTT・KDDI・ソフトバンク
通信株では、NTT、KDDI、ソフトバンクの3社を保有しています。
NTTは年間5.3円から5.4円、KDDIは80円から84円、ソフトバンクは8.6円から8.8円への増配を予定しています。
通信会社は急成長企業ではありませんが、比較的安定したキャッシュフローを生み出しやすく、配当目的では保有しやすい業種です。
特にソフトバンクは8.6円の配当が長期間続いていました。わずか0.2円とはいえ、据え置きが続いていた配当が動いたことには意味があると感じています。
2026年7月に新しく購入したSPKについては、28期連続実質増配だけでなく、利益成長、財務、株価水準まで別の記事で詳しく確認しています。
長期保有で感じる増配の魅力
増配の良さは、今年受け取る配当金が少し増えることだけではありません。
私が魅力を感じるのは、買った時の取得価格に対して、受け取れる配当金が少しずつ増えていくことです。
例えば、購入時の株価が2,000円で年間配当が60円なら、取得価格に対する配当利回りは3%です。
その企業が成長し、数年後に年間配当を100円まで増やせば、取得価格2,000円に対する配当利回りは5%になります。
買った時の配当利回りだけではなく、企業の利益成長とともに配当も増えれば、長く保有するほど取得価格に対する配当利回りが高くなっていきます。
ただし、取得価格に対する利回りが高いという理由だけで、保有を続けるべきではないとも考えています。
保有を続けるか判断するときは、現在の株価、将来の利益成長、配当の持続性、財務状態、ほかの投資先との比較も必要です。
取得価格は過去の数字ですが、投資判断はこれから先の企業価値を考えて行うものだからです。
日本株62銘柄は持ちすぎなのか?
一般的な個人投資家としては、62銘柄はかなり多い方だと思います。
ただし、私は銘柄数を増やすこと自体を目的にしているわけではありません。長い投資期間の中で、良いと思った企業を少しずつ買い、簡単には売らずに保有してきた結果です。
また、62銘柄すべてを同じ金額で保有しているわけではありません。中心となる銘柄もあれば、少ない株数を長く保有している銘柄もあります。
62銘柄に分散するメリット
・一社の減配による影響を抑えやすい
・業種を分散できる
・特定企業の不祥事や業績悪化に依存しにくい
・配当収入の安定につながりやすい
・精神的に保有を続けやすい
62銘柄に分散するデメリット
・すべての決算を細かく追うのが難しい
・一社が大きく上昇しても全体への影響が小さい
・保有理由が曖昧な銘柄が残りやすい
・管理に時間がかかる
・運用成績が指数に近づきやすい
10~20銘柄程度に絞れば、一社一社を詳しく調べやすくなります。その意味で、62銘柄が誰にでも向いているとは思いません。
一方、高配当株投資をしていると、どれだけ企業を調べても減配を完全に避けることはできません。
業績悪化、不祥事、景気後退、商品市況の悪化など、自分では予想できないことも起きます。一つの企業に配当収入を依存しすぎないことは、私にとって大きな安心材料です。
ただし、銘柄数が増えた結果、私の個別株ポートフォリオは次第にインデックスに近い性格になっています。
昔は「高配当」だけを重視していた
私も最初から増配や利益成長を重視していたわけではありません。
投資を始めた頃は十分な企業分析をせず、気になった株を買って損をすることもありました。
その後に高配当株投資を知り、「株価が上がらなくても、配当を受け取りながら待てる」という考え方に魅力を感じました。
ただ、高配当株を長く保有していると、配当利回りが高いだけでは十分ではないことにも気づきます。
利益が伸びなければ、いずれ配当を維持できなくなる可能性があります。利回りが非常に高く見えても、株価下落と減配が同時に起きれば、配当だけでは損失を補えません。
今の私が重視していること
② 売上・利益が長期的に成長しているか
③ 過去の配当推移
④ 配当性向に無理がないか
⑤ 財務に大きな問題がないか
⑥ 株価が極端な高値になっていないか
⑦ 増配の原資となる利益やキャッシュがあるか
現在は単純な高配当株より、配当を受け取りながら、利益と配当の成長を待てる企業を持ちたいと考えています。
配当金は再投資だけでなく、今の生活にも役立っている
受け取った配当金を再投資すれば、その資金が新しい配当を生み出してくれます。
ただし、私は配当金をすべて再投資しているわけではありません。一部は生活費や外食、旅行などにも使い、残った資金を新しい投資へ回しています。
配当をすべて再投資していれば、現在の資産や将来の配当金はさらに増えていたかもしれません。
それでも、将来のためだけに我慢するのではなく、今の生活にも配当金を役立てることは、私にとって投資を長く続ける理由の一つになっています。
株価は市場環境によって大きく上下します。一方、利益成長に支えられた増配であれば、企業が成長し、その成果を株主へ還元してくれていることを実感できます。
長期保有していると、株価が短期間で上昇した時だけでなく、「今年も増配します」と発表された時にも、投資を続けてきてよかったと感じます。
44銘柄の増配予定から感じたこと
今回、保有する日本株62銘柄を一つずつ確認し、44銘柄が増配予定だったことは素直に嬉しい結果でした。
もちろん、これは2026年8月14日時点の会社予想です。今後の業績や会社方針によって、配当予想が変更される可能性があります。
また、44銘柄が増配予定だからといって、私の銘柄選びがすべて正しかったという話でもありません。
保有株の中には業績が伸び悩んでいる企業もあります。復配後の増配、市況に左右される増配、配当性向の引き上げによる増配もあり、すべてが将来も続くとは限りません。
それでも今回の結果を見ると、現在の配当利回りだけでなく、利益を伸ばしながら配当も増やせる企業を長く持つという考え方は、これからも大切にしたいと思いました。
配当投資で大切なのは、「今いくらもらえるか」だけではありません。
5年後、10年後にも利益を生み出し、その利益とともに配当を増やしてくれる企業を持てるか。
私はそこをこれからも大切にしていきます。
まとめ
・日本の個別株を62銘柄保有している
・2026年8月14日時点で44銘柄が増配予定
・銘柄数ベースでは約71%が増配予定
・据え置きは15銘柄、年間予想未定は2銘柄
・イオンは株式分割の影響で単純比較しにくいため別枠
・同じ増配でも、利益成長、復配、市況、配当方針など内容は異なる
・62銘柄への分散には、減配の影響を抑えやすいメリットがある
・今後も「高配当+利益成長+増配」を重視して長期保有を続けたい
主な参考資料
・ソフトバンク「株主還元・配当」
・NTT「株主還元」
・KDDI「配当情報」
・ソニーグループ「配当金情報」
・商船三井「配当金情報」
・SBIホールディングス「中間配当予想の修正」
・野村ホールディングス「配当実績」
・イオン「決算レビュー・配当予想」



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