資産が増えても年間配当が思ったほど増えなかった理由

投資方針・資産形成

「まとまった金融資産があれば、配当金だけで十分に生活できるのではないか」と考える方も多いかもしれません。

しかし、私の場合は長年の投資によって金融資産が大きく増えた現在でも、年間配当は200万円台にとどまっています。

資産全体に対する配当利回りは、おおむね2%台です。高配当株を中心に運用している人から見れば、資産規模の割に配当が少ないと感じるかもしれません。

その理由は、私が配当利回りだけを追いかけるのではなく、配当と企業の成長を両立させる運用を続けてきたからです。

この記事の結論

資産額と配当金は必ずしも比例しません。高配当株だけに集中せず、成長株やETF、投資信託も組み合わせたことが、長期的な資産形成につながったと考えています。

この記事では、金融資産が大きく増えても年間配当が想像していたほど多くならなかった理由と、現在の投資方針について、個人投資家としての実体験をもとにお伝えします。

資産が増えても年間配当は200万円台だった

私は本業を続けながら、長年にわたって株式投資を続けてきました。

給与や受け取った配当金の一部を継続的に投資し、日本株、米国株、ETF、投資信託などを組み合わせながら、時間をかけて資産を積み上げてきました。

その結果、金融資産は大きく増えました。しかし、年間に受け取る配当金は200万円台です。

資産の大部分を配当利回り4%前後の金融商品で運用すれば、現在よりも多くの配当を受け取れる可能性があります。

それでも私の配当金が資産規模の割に少なく見えるのは、資産のすべてを高配当株へ投資しているわけではないからです。

保有資産の中には、配当をほとんど出さない成長株、分配金を抑えて運用するETFや投資信託、生活防衛資金として確保している現金なども含まれています。

資産額と配当金が比例しない理由

資産額が増えれば、必ず配当金も同じように増えるとは限りません。

私の場合、主に次のような理由があります。

含み益が大きくなった銘柄が多い

保有している銘柄の中には、購入時から株価が大きく上昇したものがあります。

株価が上昇すれば資産額は増えますが、配当金が株価と同じ割合で増えるとは限りません。

例えば、購入時の株価が1,000円で年間配当が30円だった銘柄が、業績成長によって株価3,000円まで上昇したとします。

その後、年間配当が50円まで増えたとしても、現在の株価に対する配当利回りは約1.7%です。

一方、1,000円で購入した投資家にとっては、購入価格に対する配当利回りは5%になります。

このように、株価上昇によって資産額が増えても、現在の資産額に対する配当利回りは低く見えることがあります。

成長株や低配当株も保有している

私は配当利回りの高さだけではなく、企業の利益成長や将来性も重視しています。

成長企業の中には、利益を配当として多く還元するのではなく、研究開発、設備投資、人材採用、事業買収などへ再投資している企業もあります。

現在の配当利回りが低くても、利益成長によって株価が上昇したり、将来的に増配したりする可能性があります。

こうした銘柄を保有しているため、資産全体の配当利回りは、高配当株だけで構成したポートフォリオよりも低くなっています。

ETFや投資信託も組み合わせている

個別株だけでなく、ETFや投資信託も活用しています。

ETFや投資信託は、多くの企業へまとめて分散投資できる一方、必ずしも高い分配金を出す商品ばかりではありません。

分配金を抑えながら、ファンド内で配当を再投資するタイプの商品もあります。

配当金として受け取る金額が少なくても、基準価額や株価の成長につながっているのであれば、資産形成という点では問題ないと考えています。

現金や無配当資産も含まれている

金融資産の中には、生活防衛資金や株価下落時の買い付けに備えた現金も含まれています。

また、配当を出さない企業や、分配金を出さない投資信託なども保有しています。

現金は株式市場が大きく下落した際の余力になりますが、保有しているだけでは配当金を生みません。

そのため、資産全体の金額と、実際に受け取る配当金には差が生まれます。

高配当株だけに全振りしない理由

年間配当を増やすことだけが目的であれば、高配当株へ資産を集中させる方法もあります。

しかし、私は高配当株だけに全振りする運用には、いくつかのリスクがあると考えています。

減配や無配のリスクがある

現在の配当利回りが高くても、その配当が将来も続くとは限りません。

業績悪化、財務負担の増加、事業環境の変化などによって、企業が減配や無配を決めることがあります。

株価が下落した結果として、見かけ上の配当利回りだけが高くなっている場合もあるため注意が必要です。

業種が偏りやすい

高配当株には、銀行、保険、通信、商社、エネルギー、不動産など、特定の業種が多く含まれる傾向があります。

高配当株だけを集めると、気付かないうちに同じ業種や景気動向の影響を受ける企業へ資産が偏る可能性があります。

複数の銘柄を保有していても、業種が似ていれば十分な分散投資になっていないことがあります。

資産の成長速度が鈍くなる可能性がある

成熟企業は安定した配当を出しやすい一方で、売上高や利益の成長率が低い場合もあります。

配当利回りが高くても、企業の利益が増えなければ、将来の増配や株価上昇には限界があります。

長期的な資産形成では、現在受け取れる配当だけでなく、企業価値そのものが成長するかも重要です。

高利回りの裏に業績悪化が隠れていることがある

配当利回りは、年間配当を株価で割って計算します。

そのため、企業の将来を不安視した投資家が株を売り、株価が大きく下落すると、配当利回りは高く表示されます。

高い配当利回りが魅力的に見えても、実際には市場が減配や業績悪化を織り込んでいる可能性があります。

私は配当利回りを見る前に、その配当が利益やキャッシュフローで無理なく支払われているかを確認するようにしています。

配当と値上がり益の両方を狙いたい

私が目指しているのは、配当金だけを最大化する運用ではありません。

安定した配当を受け取りながら、企業の利益成長による増配と株価上昇も期待できるポートフォリオを作ることです。

私が重視しているのは、現在の高配当ではなく、将来も利益と配当を伸ばせる企業かどうかです。

現在重視している銘柄選び

現在は、配当利回りだけで投資先を決めることはありません。

銘柄を選ぶ際は、主に次の項目を確認しています。

利益が継続的に成長しているか

長期的な増配を続けるためには、企業の利益成長が欠かせません。

一時的に利益が増えただけではなく、売上高、営業利益、1株当たり利益が中長期で成長しているかを確認します。

増配を続けているか

過去の配当推移を確認し、安定的に増配している企業を評価します。

毎年必ず増配していなくても、長期的に配当が増加傾向であり、簡単に減配しない企業を選びたいと考えています。

配当性向に無理がないか

配当性向が高すぎる企業は、利益の多くを配当に回しているため、業績が少し悪化しただけでも減配する可能性があります。

配当性向だけで判断することはできませんが、利益やキャッシュフローに対して無理のない配当かを確認します。

財務内容が健全か

自己資本、借入金、営業キャッシュフロー、手元資金などを確認し、景気悪化にも耐えられる財務体質かを見ます。

配当を維持するために借入金を増やしているような企業には、慎重になる必要があります。

将来の成長余地があるか

現在の業績だけでなく、その企業が将来も必要とされる事業を持っているかを考えます。

市場の成長性、競争力、技術力、ブランド、参入障壁などを確認し、中長期で利益を伸ばせる企業を選ぶようにしています。

年間配当200万円台を少ないとは考えていない

大きな金融資産に対して年間配当が200万円台と聞くと、「もっと配当金を増やせるのではないか」と感じる人もいるでしょう。

私自身も、配当金がもう少し多ければ、生活の安心感はさらに高まると思っています。

それでも、年間200万円台の配当を少ないとは考えていません。

実際の入金時期には偏りがありますが、給与以外にまとまった収入があることは、家計や将来の選択肢を大きく広げてくれます。

また、保有企業が利益と配当を成長させれば、新たな資金を追加しなくても、将来の配当収入が増える可能性があります。

配当金だけでなく、保有資産の成長も続いているのであれば、無理に高配当株へ乗り換える必要はないと考えています。

配当収入と資産成長のバランスが取れていることが、私にとっては何より重要です。

今後の運用方針

今後も、配当と成長の両方を意識した運用を続ける予定です。

受け取った配当の一部を再投資する

受け取った配当金をすべて使うのではなく、一部を株式やETF、投資信託へ再投資します。

配当を再投資することで保有資産が増え、その資産が新たな配当や値上がり益を生む可能性があります。

一方で、将来の生活や急な支出に備えるため、配当のすべてを投資に回さず、現金も確保していきます。

高配当株へ極端に偏らせない

高配当株は今後も保有しますが、配当利回りを高めることだけを目的に、ポートフォリオを大きく変更するつもりはありません。

成長株、増配株、高配当株、ETF、投資信託を組み合わせ、特定の銘柄や業種へ偏りすぎないようにします。

ETFや投資信託も活用する

個別株には大きな成長を期待できる一方、企業固有のリスクがあります。

ETFや投資信託を活用することで、多くの企業へ分散し、個別企業の業績悪化による影響を抑えられます。

個別株の分析を楽しみながら、資産全体では分散投資を維持する方針です。

短期売買や信用取引はしない

短期的な株価の動きを正確に予測することは難しく、売買を繰り返すほど判断を誤る可能性も高くなります。

また、信用取引は利益を大きくできる一方で、損失も拡大し、相場急落時には冷静な判断が難しくなることがあります。

私は短期的な利益を追いかけるより、無理のない金額で優良企業を保有し、配当と企業成長を長く受け取る運用を続けます。

まとめ|配当金だけで資産形成の成功は判断できない

金融資産が大きく増えても年間配当が200万円台だった理由は、高配当株だけでなく、成長株、低配当株、ETF、投資信託、現金なども保有しているからです。

年間配当を増やすことは大切ですが、配当利回りだけを追いかけると、減配、業種の偏り、企業成長の鈍化といったリスクが高まる可能性があります。

私が重視しているのは、現在の配当金だけではありません。

  • 企業の利益が成長しているか
  • 将来も増配できる余力があるか
  • 財務内容に無理がないか
  • 事業に長期的な成長余地があるか
  • 資産全体が適切に分散されているか

年間200万円台の配当を受け取りながら、保有企業や資産全体の成長も期待できるのであれば、現在の運用方針は間違っていないと考えています。

これからも、高配当・増配・利益成長のバランスを大切にしながら、無理のない長期投資を続けていきます。

※本記事に記載している資産額、配当金、運用期間などは、個人情報保護のため一部を概算または一定の範囲で表現しています。金額は相場環境、為替、売買、増配・減配などによって変動します。本記事は運営者個人の経験と考えを紹介するもので、特定の金融商品の購入や売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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