2026年8月4日(火)午前7時25分時点
今日の東京株式市場は、前日の米国株高が追い風になる一方、急速に進んだ円高が上値を抑える展開になりそうです。
米国市場ではダウ平均が過去最高値を更新し、NASDAQ総合も2%を超える大幅高となりました。AI・半導体関連株への買い戻しが続けば、日本の半導体株にもプラス材料となります。
ただし、ドル円相場は1ドル=156円台まで円高が進んでいます。自動車や電機などの輸出企業には、円換算した海外利益の減少を警戒する売りが出やすく、指数全体では方向感の定まりにくい一日になる可能性があります。
「米国株高と原油安は追い風。ただし円高が日本株の上値を抑える相場」です。
- 米国株は主要3指数がそろって大幅上昇
- NASDAQ総合は2.13%高となり、AI・半導体株に追い風
- 日経平均先物は6万3,500円前後で、現物終値をやや下回る水準
- ドル円は156円台まで円高が進み、輸出株には重荷
- 原油価格の急落は、航空・陸運・電力・食品などにプラス
- トヨタ自動車や三井物産の決算内容に注目
昨日の日経平均は一時1,600円を超える下落
8月3日の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比607円12銭安の6万3,754円90銭で取引を終えました。下落率は0.94%です。
終値だけを見ると比較的小幅な下落ですが、取引時間中には6万2,703円47銭まで下落しました。前営業日終値からの下落幅は一時1,600円を超えており、非常に値動きの激しい一日でした。
| 項目 | 8月3日の数値 | ポイント |
|---|---|---|
| 日経平均終値 | 63,754.90円 | 前日比607.12円安 |
| 始値 | 63,834.95円 | ほぼ前日終値付近で開始 |
| 高値 | 63,905.12円 | 上値は限定的 |
| 安値 | 62,703.47円 | 一時1,600円を超える下落 |
日本と米国が協調して円買い介入を実施したことが確認され、急速に円高が進んだため、自動車、電機、機械などの輸出関連株が売られました。
一方で、安値からは1,000円以上戻して取引を終えています。米国株の先行きや国内企業の決算に対する期待から、下値では押し目買いも入ったと考えられます。
米国株は大幅高、ダウ平均は過去最高値を更新
8月3日の米国株式市場では、主要3指数がそろって大幅に上昇しました。
| 指数 | 終値 | 前日比 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| NYダウ | 53,178.41ドル | +1.32% | 過去最高値を更新 |
| S&P500 | 7,600.50 | +1.48% | 最高値に接近 |
| NASDAQ総合 | 25,913.90 | +2.13% | ハイテク株が大幅反発 |
米国株が上昇した最大の理由は、中東情勢の緊張が和らぐとの期待から原油価格が急落したことです。
原油高によってインフレが再加速し、米国の金利がさらに上昇するとの警戒感が後退しました。米国10年債利回りも4.68%台まで低下し、高い金利の影響を受けやすいハイテク株への買い戻しにつながっています。
Amazonは好決算後の上昇が続き、8月3日も4%を超えて上昇しました。クラウドサービスとAI需要への期待が改めて高まり、米国の大型テクノロジー株全体を支えています。
今日の日本株を動かす3つのポイント
1.AI・半導体株の反発が続くか
NASDAQ総合が2%を超えて上昇したことは、アドバンテスト、東京エレクトロン、ディスコ、レーザーテック、キオクシアなど、日本の半導体関連株にとって追い風です。
半導体ETFの「NEXT FUNDS 日経半導体株指数連動型上場投信(200A)」にも、買い戻しが入る可能性があります。
ただし、半導体株は7月以降、1日で大きく上昇・下落する不安定な値動きが続いています。寄り付き直後に大幅上昇した場合は、そのまま追いかけるのではなく、為替と米国株先物の動きを確認したいところです。
- NASDAQや米国半導体株指数の上昇が続いているか
- ドル円が再び円高方向へ動いていないか
- 寄り付き後に出来高を伴って上昇しているか
- 前日の安値を割り込まずに推移できるか
2.円高が自動車・電機株の上値を抑える
ドル円相場は、ニューヨーク市場で1ドル=156円台後半まで円高が進みました。
7月31日の東京市場終了時点では160円台だったため、短期間で3円以上も円高が進んだことになります。輸出企業の想定為替レートを大きく上回る円安水準ではあるものの、急激な為替変動は株式市場にとって警戒材料です。
特に、自動車、電機、機械、精密機器などは、海外で稼いだ利益を円へ換算した際の金額が減少するため、円高が進むと売られやすくなります。
今日決算を発表するトヨタ自動車については、販売台数や利益だけでなく、通期業績予想、想定為替レート、米国の関税や円高の影響が注目されます。
3.原油価格の急落は日本経済にプラス
8月3日の原油市場では、北海ブレント原油先物が前日比7.0%安の1バレル=83.77ドル、WTI原油先物が5.1%安の80.34ドルで取引を終えました。
日本は原油の多くを海外から輸入しているため、原油価格の下落は、企業の燃料費や物流費、原材料費の負担を抑える方向に働きます。
中東情勢の緊張緩和が続き、原油価格がさらに落ち着けば、物価高に悩む家計や企業にとってもプラス材料となります。
今日強くなりやすい業種・注意したい業種
| 方向 | 主な業種 | 理由 |
|---|---|---|
| 追い風 | 半導体・電子部品 | NASDAQの大幅高とAI関連株への買い戻し |
| 追い風 | 航空・陸運 | 燃料価格の低下によるコスト改善期待 |
| 追い風 | 電力・ガス・食品 | 円高と原油安による輸入コスト低下 |
| 追い風 | 小売・内需 | 円高による仕入れ負担の軽減期待 |
| 注意 | 自動車・機械・電機 | 急速な円高による業績悪化懸念 |
| 注意 | 石油・資源開発 | 原油価格下落による収益悪化懸念 |
実際の株価は、決算や個別材料によって大きく異なります。業種全体のイメージだけで売買せず、各社の業績や株主還元方針を確認することが重要です。
今日予定されている主な決算・経済イベント
| 時間・市場 | 主な予定 | 注目点 |
|---|---|---|
| 午前8時50分 | 日本・7月マネタリーベース | 国内の資金供給量を確認 |
| 正午 | 三井物産の決算発表 | 資源価格、通期見通し、株主還元 |
| 国内市場 | トヨタ自動車の第1四半期決算 | 円高、関税、販売台数、通期予想 |
| 午後9時30分 | 米国6月貿易収支 | 輸入・輸出と関税政策の影響 |
| 午後11時 | 米国6月製造業新規受注 | 製造業の需要動向 |
| 午後11時 | 米国JOLTS求人件数 | 米国の雇用市場と金利見通し |
| 米国市場 | AMD、マクドナルド、ファイザーなどの決算 | AI半導体需要と米国消費の強さ |
日本株では、トヨタ自動車と三井物産の決算が特に注目されます。
トヨタの決算内容は、自動車株だけでなく、部品メーカーや日経平均全体にも影響を与える可能性があります。三井物産については、原油や資源価格が下落するなかでも利益を確保できているか、自社株買いや増配が発表されるかがポイントです。
今日の投資戦略
米国株が大幅高となったため、日本株も半導体株を中心に買いが入りやすい環境です。
しかし、日経平均先物は午前5時台に6万3,500円前後で推移しており、前日の現物終値6万3,754円を下回っています。米国株高だけを理由に、日経平均が大幅上昇すると決めつけることはできません。
- 寄り付き直後の急騰銘柄を慌てて追いかけない
- ドル円が156円台を維持するか確認する
- 決算発表前の銘柄へ大きな金額を一括投資しない
- 半導体株は少額で時期を分けて投資する
- 高配当・増配株は、業績を確認して下落時に少しずつ買う
特に今日のトヨタ自動車のように、相場全体への影響が大きい企業は、決算発表直後に株価が大きく上下する可能性があります。
良い決算でも市場の期待に届かなければ売られることがあり、反対に減益決算でも悪材料出尽くしで買われる場合があります。数字だけでなく、会社側の通期見通しや市場の反応まで確認することが大切です。
まとめ|米国株高でも円高と決算には注意
今日の東京株式市場は、米国株高、ハイテク株の反発、原油価格の急落という複数の追い風があります。
一方で、日米による協調介入を受けて円相場は大きく変動しています。円高がさらに進めば、自動車や電機などの輸出関連株には売りが出やすくなります。
日経平均全体が一方向に動くというより、半導体、内需、輸出、資源といった業種ごとに明暗が分かれる相場になりそうです。
長期投資を前提とするなら、1日の株価変動だけで投資方針を変える必要はありません。企業決算で利益成長、配当方針、財務状況を確認しながら、優良株を時間分散して買い進める姿勢が基本となります。


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